- 用語
- 解説
- 古陶磁
- 陶磁器とは世界各地によって名称分類に若干の差異が有りますが我国では土器、炻器、陶器、磁器の四種に大別できます。
土器は有色粘土を素材として成形し焼成した無釉の焼きもの。早くから世界の広範囲で製作されました。
我国の縄文土器、弥生土器、イラン、イラクの彩文土器や東地中海のキプロスや中国甘粛の彩文土器などが有ります。
炻器は素地が白くなく石のように堅く焼きしまった焼物で一般には半磁器の意味で用いられ、日本では備前、信楽、常滑や近世では赤膚焼などが有ります。
陶器は釉薬をかけた焼物で素地にガラス質を含み少し吸水性が有りたたくと金属音を発しない焼物で我国では古瀬戸、黄瀬戸、瀬戸黒、志野、織部、唐津、萩、薩摩、高取、古清水、楽など、中国では越州窯青磁、鈞窯、磁州窯、天目、龍泉窯青磁、朝鮮では高麗青磁、三島などが有ります。
磁器は高温で焼成し、焼き上がりの胎が純白で透明性で吸水性がなく質がかたいのが特徴です。
我国の伊万里、柿右エ門、鍋島、九谷、砥部、中国の定窯白磁、景徳鎮青白磁、白磁、青花、色絵、李朝の白磁、染付、鉄砂、辰砂などがそれにあたります。
古陶磁とは世界各地において焼かれた種々な陶磁器の古い時代のものという意味でありますが、どの時代のものまでと限定することはむずかしいです。
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